アドバイザリー 吉田英樹
2022.03.09
文頭に私事で恐縮ではございますが、インターネット黎明期の1990年代半ばにNTT研究所へ就任して以来ずっとITと共に人生を歩んできたなと回想しております。ITという常に進化するプラットフォーム上で、検索エンジン、動画配信、電子透かし、AR(Augmented Reality)、モバイルアプリ開発、ビッグデータ、eコマース、マーケティング、ネット銀行設立、そして今、本件に通じるCMS/GCMS/TMSにたどり着いたしだいです。後半の事業は齋藤氏と同じメガバンク(MUFG)にて活動しておりましたが、トレジャラーとして有名なMartin Bellin氏が作ったBELLIN/tm5や、TMSのリーディングカンパニーのKyribaにてTMS専門ベンダーという立場に移ってから、多くの企業様に対して日本の財務業務の高度化の必要性をお伝えし、夢と希望を携えながらご一緒にイバラの道を歩ませて頂いております。
そのことから、日本のCEO、CFO、財務部長、経営企画部長といった方々の期待と課題がいくつかのケースに分類されることを存じております。一方で日本本社が主導となってグローバル財務業務の高度化/共通化を進めようとする初期段階から、現場とのギャップや海外子会社とのギャップなどが出現し、どうやって内と外と足並みを揃えれば良いのか、また対象とする銀行口座の選択や銀行接続の進め方など、悩まれるケースは共通かつ必然の課題となっております。その課題をクリアする手法はいくつもございますが、やはり国内外で同じ課題を克服された成功事例と、失敗に転じた事例の違いをお知りになることが最優先となります。失敗事例の多くは…これは長くなりますので詳しくはコラムにて書かせて頂こうと思います。さて、時限性のあるDX(Digital Transformation)が生みだすシステムリプレースと人財不足というダブルインパクトに、備える時間はそれほど残っていません。また、ISDN回線のディジタル通信モードが2024年1月以降利用できなくなるにも関わらず、依然として未対応な企業様が相当数ある事実は、自社の財務業務の全容を把握されていない方が極めて多いという実態を表しています。いずれにせよ、今なんらかの手立てをしておかなければどんどん事態が悪化する、そのことに気づかれていない現状を多くの企業様にお知らせしたいのです。
まずは、自社の銀行接続にISDN回線を使っているかといった簡単なご調査から始められてはいかがでしょうか。そして、送金業務のフローがどのように行われているかを把握されてはいかがでしょうか。ISDNのお切り替えは大丈夫でしょうか?内部/外部の不正送金への対応は大丈夫でしょうか?必ず不安に感じるポイントが見つかるはずです。貴重なお時間を取り戻すために、そして効率良く成功に向かって進むためにも専門家集団のノウハウをご活用されることを強くおススメ致します。アドバイザリー 吉田英樹